ただ「ダーツ」と言った場合、2つの捉え方がされます。
1つはゲームとしての「ダーツ」、もう1つは道具としての「ダーツ」です。これは初心者だけに限らず上級者やプロでも気にせず、どちらもダーツと呼び続けることが多いです。なぜなら、意識しなくても文脈からほぼ間違えることがないからですね。
「ダーツ行こうよ」 → ゲームとしてのダーツ
「ダーツ持ってきてる?」 → 道具としてのダーツ
今回は道具としてのダーツについて基礎知識を解説したいと思います。
ダーツは4つの部品で構成されている
ダーツボードに目掛けて投げる(飛ばす)ダーツは、4つのパーツで構成されています。
先端側から「ティップ」、「バレル」、「シャフト」、「フライト」となっています。この中でも、ダーツバーや漫画喫茶でお店から借りることのできるハウスダーツはシャフトとフライトが一体となっています。ハウスダーツ以外にもコンドルフライトなどシャフトとフライトは分かれておらず一体型となっている場合もあります。
ティップとは?
ティップとは、ダーツの先端に取り付けてダーツボードに刺さる部分のことを言います。
主にソフトダーツの先端をティップと言います。ハード(スティール)ダーツの場合はポイント(POINT)と呼ばれることが多いです。スティールティップと呼ばれることもあり、またソフトダーツのティップをポイントと呼ぶこともありますが、このあたりはおおらかに「先端の呼び方はティップ or ポイント」くらいで受け入れましょう。
英語で書くとTIPとなり、人によっては「チップ」と言ったり書いたりしますが同じものを指しますのでどちらで言われても気にしないでください。販売サイトなどでもティップとチップの表記が分かれている場合がありますので検索でティップで出てこない場合はチップで検索してみてください。
国内では、L-STYLEの販売している「リップポイント」シリーズ、FELIXの販売している「コンドルティップ 」シリーズ、コスモ精機の販売している「フィットポイント」シリーズがあります。この他にTIGAの「ハイパーポイント」やCUESOULのティップなどが近年入ってきており、シェアを広げつつあります。
ソフトティップの規格はバレルに合わせて「2BA」、「4BA」、「No.5」の3種類があります。この規格はバレルに合わせる必要があるため、2BAのバレルに4BAをつけるなどは基本的にはできません。ただし、世の中のほとんどのソフトダーツが2BA規格となっていますので初心者の方はまずは2BA規格を買うと手に入りやすく悩みが少ないと思います。
ティップ選びのポイントは5つあります。
- 硬さ
- 長さ
- 緩みにくさ
- 形
- 規格(2BA、4BA、No.5)
それぞれのメーカー、シリーズで特徴があります。特に形などは実際に使ってみないと自分に合っているか、好きか嫌いかわかりにくいのでぜひ色々試してみてください。
バレルとは?
バレルとは、ダーツを投げる時に持つ金属の部分であり、パーツの中で最も高価であり、最も長く使う、最も重要な部分となります。ダーツを選ぶというのは、まずこのバレルの部分を選びます。
多くのバレルメーカーが様々なバレルを出しています。素材も複数種類あり、金額もピンからキリまであります。ある程度ダーツを嗜むプレイヤーとしては、素材はタングステンのものを使用していることが多く、金額としては5000円から1万5000円程度です。
ダーツの驚かれるポイントの一つですが、このバレルに関しては始めたばかりの初心者も、トッププロと呼ばれる選手も使用している道具には大差なく、同じ素材、同程度の金額のものを使用しています。
自分に合ったバレル選びは難しく、試し投げできるショップなどで試しながら検討していきますが、多くのプレイヤーは以下のポイントを意識することが多いです。
- 重量
- 長さ
- 重心
- 形状(ストレート or トルピード)
- カット(刻み、ひっかかり)の強さ
最初はなかなか違いがわからない、違いはわかってもどう変わってくるのかわからないものです。投げ続けていくうちにだんだんと違いがわかり、自分には何が合っているのかを試していけるようになります。
シャフトとは?
シャフトとは、バレルとフライトの間にある細く直線的な棒の部分です。前述しましたが、シャフトとフライトが繋がっているコンドルような一体型もあります。
様々な素材のシャフトがありますが、プラスチック製とカーボン製がよく使われています。コンドルフライトはシリコンのような柔らかい素材です。その他にもアルミシャフトやチタンシャフトなどがあります。
プラスチックシャフトは安めだけど折れやすい、カーボンシャフトは高いけど折れにくい(折れないわけではない)のが特徴です。アルミなどの金属シャフトは折れないですが曲がっていきます。曲がったのに気づかないでダーツの飛びが悪い、なんてことも起こり得ます。
自分のダーツに合わせて技術的には長さや重さ、見た目的には色を選ぶことができます。13mm〜44mm程度の長さが一般に市販されており流通しています。長さに共通規格ではなくメーカーごとに製造している長さは異なります。
バレルと接続するネジ山は2BA規格となります。基本的に共通の規格となっているため、バレルによるシャフトの制限はありません。ただし、フライトとの接続方法はメーカーごとに異なっている場合が多く、他社メーカーとは合わないため、シャフトとフライトのブランドは合わせておくのが無難です。
フライトとは?
フライトとは、ダーツの最後尾にあたる部分で風を受けてダーツを安定させるためのパーツになります。
シャフトに接続して使用しますが、シャフトとの接続方法はブランドごとに異なるため、シャフトの項目にも書きましたがシャフトとフライトのブランドは合わせておくのが無難です。一部、UnicornのシャフトにL-STYLEのフライト(あるいはその逆)をつけることができたり、UnicornのSlikシリーズにTARGETやトリニダードの折りたたみフライトを挟めたりしますが若干のサイズ違いなどがあります。
また、前述した通りコンドルフライトのようにシャフトとフライトが一体となったタイプもあり、一体型フライトと呼ばれます。分類するときもシャフトではなくフライトに含まれることが多いので検索するときなどはフライトとして探してみると見つけやすいでしょう。
フライトの形状も複数種類あり、スタンダードやシェイプ(スモール)、ティアドロップやスリムといった形があります。この形状も共通規格ではなく、メーカーやブランドごとに異なっています。同じスモールと言っても少しだけ形が違う、素材による重量の違いなどもあるので色々なフライトを試して自分に合うものを見つけてください。
見た目も楽しめるダーツ
ここまでは、各パーツについてダーツを飛ばすための道具として説明してきました。しかし、ダーツの楽しみはそれだけではありません。
テッィプやシャフト、フライトは様々な色が販売されています。またフライトに関しては色だけではなく絵の入ったフライトなど様々なデザインのフライトが販売されています。ダーツの技術向上のためにシャフトやフライトを選ぶのは良いですが、自分の好きな色やデザインにカスタマイズする、オリジナリティーを出したマイダーツが作れるというのもダーツの楽しみの1つです。
色々なサイトを見たり、ショップをのぞいてみたりして、ぜひ自分に合う自分だけのダーツを作って楽しんでみましょう